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遺言について

遺言があった場合は、遺言が法定相続に優先する
万年筆

相続では、亡くなった方の意思が民法の法定相続の規定に優先します。したがって、相続があった場合は、亡くなった方の生前の最終の意思表示である遺言書を探してみる必要があります。遺言がないと思って遺産分割した後で遺言が発見されると、無用な紛争を招く恐れがありますので注意が必要です。

遺言書を発見したときは、すぐに開封せず、検認を

遺言書を保管していたり、死後に遺言書を発見した場合、まず家庭裁判所で検認という手続を受けなくてはなりません。特に封印のある場合は、家庭裁判所で他の相続人やその代理人の立会いのもと、開封する必要があります。なお、公正証書遺言には検認が必要ありません。

検認は遺言書を発見した相続人、または遺言書の保管者が亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所にたいして、申し立てることによって行います。
必要な書類は、申立書、申立人及び相続人全員の戸籍謄本、遺言者の出生から死亡までの除籍・改製原戸籍謄本が基本で、事案により他の書類が必要となります。

なお、遺言書を隠したり、勝手に内容を書き換えるなどの偽造を行ったときは、相続人の資格も失ってしまいます。(民法第891条5項)

遺言は、どんなことについて効力があるのか?

遺言書の内容については特に制限が無く、どんな内容でも良いですが、相続人に対して法律的な強制力が生じる「法定遺言事項」は法律に規定がある事項のみです。例えば、葬儀方法や臓器提供についての希望を記載しても強制力はありません。

「法定遺言事項」には次のようなものがあります。

1 相続に関する事項
相続人の廃除、廃除の取り消し
相続分の指定、指定の委託
遺産分割方法の指定、指定の委託
特別受益者の持ち戻しの免除
相続人間の担保責任の指定
遺言執行者の指定、指定の委託
遺贈の減殺の方法   など

2 財産の処分に関する事項
遺贈
寄附
信託
生命保険金受取人の指定

3 身分に関する事項。
認知
後見人および後見監督人の指定
祭祀承継者の指定
 

その他、遺言の執行に関する事項や祭司承継者に指定などを遺言することができます。

遺言を書くことでどんなことができるか

前節で、遺言には「相続、財産処分、身分行為」の3つについて効力があると説明しました。もう少し具体的に遺言のメリットについて説明したいと思います。

家族
相続の仕方について

遺言でできる一番重要なことは、財産の相続の仕方について遺言者の意思を反映させることが出来ることです。遺言者がこの人には多く、あの人は少なくと考えたら、そのように遺言すれば良いのです。また、事業を運営していたり、家業がある場合などに事業承継が円滑に進むように相続の仕方や相続分の割合を調整することなどが可能です。

遺言がない場合、相続財産を分割して相続人各自が遺産を相続するには、原則として相続人全員で遺産分割協議書を作成し、法務局や金融機関などに提出しなければなりません。しかし、相続人の間で意見がまとまらなかったり、相続人の中に簡単に連絡が取れない者がいる場合、遺産分割協議書の作成には時間がかかり、場合によっては不能となりかねません。そして、相続税の申告期限(10か月以内)に分割が確定しない場合、各種の軽減特例を受けられなくなる可能性もあります。

また、亡くなった方の意思がわからないことで、遺産分割協議の過程で、親族の間で衝突が起きる可能性も高くなります。

信頼できる第三者や親族内の方がいる場合は、遺言執行者を定めておくとスムーズに相続手続を進めることができます。例えば、預貯金の払い戻しや不動産登記等も執行者がいることで、手続を円滑に進めることができ、手続の負担を軽くすることが出来ます。

 

財産処分について

遺贈とは死後、遺産を特定の人に贈ることですが遺言で可能な財産処分の中でもっとも大きなものが遺贈です。遺贈は法定相続人に対しても行えますが、法定相続人以外の人に対して行うことも出来ます。内縁の妻、療養中に世話をしてくれた人、相続権がない兄弟姉妹、子どもが生きている場合の孫などに財産をのこしたいとき、遺言は効力を発揮します。また、相続人がいないケースだと、自分の財産はそのままでは国に帰属してしまうことになります。しかし、世話になった人や寄付したい対象等があれば、遺言でそうした人達に遺産を残すことも可能です。

身分行為について

一番考えられるのは、婚姻外の子どもの認知です。生前できなかった婚姻外の子どもの認知については、遺言ですることができます。非嫡出子(婚姻外の子ども)の法定相続分は嫡出子の2分の1ですが、遺言によって平等にしておくことも可能です。

保証された相続割合
封筒

遺言で自由に財産の処分を自由に決められると言っても、残された相続人の生活や相続に対する期待にも一定の配慮が必要です。そこで、民法は「遺留分」という制度を認めています。つまり、亡くなった方が、財産を全てある相続人に相続させたり、ある第三者に遺贈したとしても一定の割合で遺産相続することを認めたのです。

保証された相続割合
  1. 配偶者だけが残された場合 1/2
  2. 子どもだけが残された場合 1/2(各自の遺留分はそれを均等に分けたもの)
  3. 直系尊属だけが残された場合1/3 (各自の遺留分はそれを均等に分けたもの)
  4. 配偶者と子どもが残された場合 配偶者1/4 子どもの合計1/4 (各自の遺留分はそれを均等に分けたもの)
  5. 配偶者と父母が残された場合  配偶者1/3 父母の合計 1/6(各自の遺留分はそれを均等に分けたもの)
  6. となります。

    子どもの相続分については代襲があります。なお、兄弟姉妹については、遺留分がありません。

遺留分減殺請求

遺留分に基づいて、遺贈や生前贈与などをされた者に対して行う取り戻しの請求を遺留分減殺(いりゅうぶんげんさい)請求と言い、遺留分の侵害を知ってから1年以内に行う必要があります。請求した証拠を残すため、内容証明郵便にて行うのがお勧めです。

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